【登壇レポート/2023.11.11】NPO法人Alazi Dream Project ソーシャルグッドの集い
NPO法人Alazi Dream Project(以下「Alazi」)さんが主催するチャリティパーティ「ソーシャルグッドの集い」にご招待いただき、私たちの活動を紹介する機会をいただきました。
「ソーシャルグッドの集い」の様子
国内外でソーシャルグッドな活動を手がけている方が集い、軽食を楽しみながら参加者同士で親睦を深めたり、登壇者のピッチ(短い持ち時間のプレゼンテーション)に耳を傾けたりするひとときでした。
会場に入ると、テーブルには彩り豊かなカナッペがずらり。軽食のメニューは、Alazi代表の下里さんが考案したそうです。アフリカ布の色彩を彷彿とさせる可愛らしいカナッペに、自然と緊張もほぐれていきました。
途中、参加者による2分間ピッチの企画があり、性の健康イニシアチブの紹介もしました。参加者の皆さんの熱量がとても高く、前のめり気味に聴いてくださったことに感謝しております。
参加者の皆さんと活動に役立つ情報交換などで盛り上がり、あっという間の2時間半でした。
2分間ピッチでお話ししたこと
「性の健康」とは何だろう。この問いを手がかりに、性のことは人間関係の中で起こることであり、その根本には権利や尊厳という通奏低音が流れていることをお話ししました。
ここ数年、「性教育」や「LGBTQ」などのキーワードこそ浸透してきたように思いますが、性に関する権利や尊厳について人と話す機会はまだ多くありません。そこで、性の話題をカジュアルに話せる大人のためのザ・サードプレイス「第三木曜日の夜に…」をご紹介し、お仕事帰りにフラっと立ち寄り、お酒を飲みながら性のことをお話する機会があることをお伝えしました。
性の健康イニシアチブの取り組みに、少しでも興味を持っていただけていれば何よりです。
Alaziさんの取り組みをめぐる考察
Alaziさんは、アフリカ・シエラレオネ共和国で、教育の機会を提供する支援などを行っています。学校の建設に始まり、10代のシングルマザーの復学支援、男子中高生性教育プログラム「ハズバンドスクール」などを手がけています。
シエラレオネでは、レイプなどの性暴力、貧困による避妊具の入手困難、文化的・宗教的背景によるタブーなどの要因で、予期しない若年妊娠が多いそうです。
若年で妊娠することの、何が問題なのでしょうか。想像してみてください。
- 貧困家庭では、母子の栄養状態が良好でない場合があり、出産そのものが高リスクです。産まれてきた子も、栄養状態が十分でないまま育ちます。このような暮らしの中で避妊具を購入することは困難です。
- 10代で妊娠出産をすれば、学校に通うことが難しくなります。教育の機会が奪われることは就労にも影響し、さらなる貧困を招きます。
- 家庭での性教育はタブーですから、性暴力から身を守る術も得られません。
- 性的同意はどうでしょうか?女性差別的な伝統文化の中で、女性がNOと表明することは容易ではありません。
このブログを読んでくださっているあなただったら、これらの現状に対して、どのようなアプローチをするでしょうか。日本で生活する私たちの価値観をそのまま現地に持っていくことは、得策ではないでしょう。ましてや性に関することならば、なおさらです。
Alaziさんは、シエラレオネ地域特有の課題・価値観・認識等に十分に配慮し、学校建築や性教育のカリキュラム開発などの取り組みを進めています。詳しい取り組みが気になった方は、Webサイトを覗いてみてください。
NPO法人Alazi Dream Project( https://alazi.org/ )
シエラレオネで暮らす人々がどのような未来を創っていくのか。それはきっと、日本のように高度に文明が発展した四角くて冷たい世界とは異なることでしょう。シエラレオネの今後から目が離せません。
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