【イベントレポート/2023.06.18】人との距離感がつらいと思ったら聞きたい話(第2回「私もOK、あなたもOK」講座)

イベント概要

4月23日に続き、「私もOK、あなたもOK」プロジェクトのイベントを開催しました。
今回は「自分と他人の間にある境界線(バウンダリー)」をテーマにしました。

健康的な人間関係=対等な人間関係は、どちらかが我慢することで続けていける関係性ではない。お互いに自分のことも相手のことも尊重し合う関係性である。というのが「私もOK、あなたもOK」プロジェクトの根底にある価値観です。この価値観について語る時には「自分と他人の間にある境界線(バウンダリー)」は欠かせません。

当日の様子

当日は、前半は「キーノートトーク」というコーナー名で「自分と他人の間にある境界線(バウンダリー)」についての話をしました。後半は簡単なお題に沿って手や頭を使いつつゲームのようなことをやって、「自分と他人の間にある境界線(バウンダリー)」についての理解を深めました。

前半

第1コーナー

最初に「自分と他人の間にある境界線(バウンダリー)がきちんと引けていないと人間関係にどんな不都合が起こるのか」を事例を交えながら紹介しました。

◎事例1:10代のうまくいかない恋愛の典型的パターン
◎事例2:10代の時にクリアするべき成長課題をクリアしないと起こる不都合
◎事例3:10代, 20代から苦情が出る大人世代の言動

第2コーナー

バウンダリーの話をするとしばしば出てくるコメント:「自分と他人の境界線をきちんと作ると言われると、壁を作られているような気になる・独りになってしまうような気がして寂しくて怖い」に答えました。

バウンダリーは「拒絶の壁」ではありません。自分がいて他者がいるから自分と他人のつながりを感じられます。自分と他人の距離感がなくなると、かえって孤独が深まります。

第3コーナー

それではどうやってバウンダリーを作るか?のヒントを、
*自分の意識をどう変えるか
*他者がバウンダリーをしっかり作るためにどんな手助けができるか
などいくつかの場合に分けて紹介しました。

第4コーナー

最後に、簡単には距離を取るのが難しい関係性の人(家族など)が過干渉な場合、どう考えればいいか、何ができるのか、を紹介しました。

後半

後半は、他の参加者と一緒にゲームのようなことをやって、バウンダリーについてさらに理解を深めました。

参加者の様子

「バウンダリー」という言葉を初めて聞いたという人もいました。言葉は知らなくても、生活の中で課題を感じていることについて考える時間になった方や、自分と誰かの日々の関係性について振り返って新たに気づくことがあった方等、新たな視点を獲得した方もいたようです。

まとめ

「自分と他人の間にある境界線(バウンダリー)」というテーマは、自分とどういう関係があるのか、このテーマについて知ることで自分にどんないいことがあるのかをイメージしづらいものです。広めていくのが難しいテーマだということでもあります。しかしながら、参加してくださった方はそれぞれに思うことや考えること、新たに知ったことや気付きを得たことがあったようで、「来た人だけが得られるもの」のあった会になったようです。

今後も「私もOK、あなたもOK」プロジェクトとしてこうした取り組みを行っていきたいと思います。

(今回のイベントもPeatixで募集しました。 https://shi20230618.peatix.com/view )

今後の予定

2023年8月4日~6日に、第30回AIDS文化フォーラム in 横浜に参加します。
①3日間活動紹介ブースを出展します
②8月5日13:00~15:00で【合言葉は 「私もOK、あなたもOK」☆】と題した教室発表を行います

合言葉は 「私もOK、あなたもOK」☆
包括的性教育を念頭に、尊厳や権利のことを一緒に考えましょう。日々の性教育実践やその他の活動に新しい引き出しを!