他の出版社から刊行されている書籍のうち、性の健康について学ぶ上で本会がオススメするものを販売しています。

月経研究から性と生殖の健康と権利へ

『月経研究から性と生殖の健康と権利へ』
2011年|松本清一 著|自由企画・出版 刊

著者・松本清一氏は大正生まれの女性保健のパイオニア。戦時中に取り組んでいた戦時無月経の研究が、戦後は環境性無月経の研究となり、月経研究の第一人者と呼ばれるように。また、老舗の性科学や性教育の団体の草創期には必ず名前の挙がる人物でもあり、日本の性科学や性教育の発展に大きな功績を遺した巨人でもあります。

本書は著者の自伝(第1章)にはじまり、月経研究からどうやって性科学や思春期保健につながっていったのか、性の健康についての雑感などが書かれています。令和の今も色褪せない、今こそ読みたい1冊です。

税込定価:3,080円(2023年7月現在)

『性の健康な社会とは 性の健康に関する国際的な流れと理解』
2008年|松本清一 著|日本家族計画協会 刊

セクシュアルヘルス・ライツやリプロダクティブヘルス・ライツが世界的に推進される契機となった出来事や国際会議を紐解くと同時に、性の健康から見た性教育や、包括的セクシュアリティ教育の特徴や効果についてなどを、丁寧に説明してくれる1冊です。

※本品はCD-ROMです。約70ページ分のPDF文書が格納されています。

税込定価:2,200円(2023年9月現在)

『生きる知恵としての性教育 ‐ 性と生殖の健康と権利から考える』
2009年|松本清一 著|自由企画・出版 刊

同じ著者による『性の健康な社会とは』と合わせて手元に置いておきたい1冊です。性教育に取り組むうえでぜひ知っておきたい、国際的な潮流が分かります。性教育実施の背景にある様々な宣言や憲章などの全文の日本語も掲載されています。

かたい内容ですが、性教育の実践者のみなさまにぜひご一読いただきたいと思っています。

税込定価:1,980円(2023年7月現在)

『共に働くことの意味を問い直す 職場の現象学入門』
2022年|山口一郎 監修, 露木恵美子 編著, 柳田正芳 編集|白桃書房 刊

この書籍は、現象学という哲学の考え方を通じて、職場の人間関係について深く考えていこう。そして創造的な職場をつくろう。というビジネス書です。

しかしながら、現象学の考え方の中には性教育や対人援助を行う上でヒントになるものが多数あります。とりわけ、本会がたびたび言及する「身体感覚の重要性」に深く関わる「間身体性(かん しんたいせい)」について、平易な文章で分かりやすく理解できるオススメの1冊です。

税込定価:2,000円(2023年7月現在)

『職場の現象学 「共に働くこと」の意味を問い直す』
2020年|山口一郎、露木恵美子 著|白桃書房 刊

『共に働くことの意味を問い直す 職場の現象学入門』(2022年刊)の前に出版された本書は、現象学についてより専門的に書かれています。

『共に働くことの意味を問い直す 職場の現象学入門』は本書の入門書という位置づけで比較的平易に書かれましたが、入門書では物足りないという方はぜひこちらもお手に取ってください。

税込定価:3,300円(2023年7月現在)

『LGBTの子どもに寄り添うための本 カミングアウトから始まる日常に向き合うQ&A』
2016年|ダニエル・オウェンズ=リード、クリスティン・ルッソ 著, 金成希 訳|白桃書房 刊

タイトル通りの1冊です。

うちの子のこと、うちの子が連れてきたお友達のこと、子ども向けの放課後の居場所に通ってくる子のこと...

何かが気になった時に手に取ったら、きっと色々なことが分かります。子どもと関わるみなさん、ぜひご一読ください。

税込定価:2,037円(2023年7月現在)

『暴力を受けていい人はひとりもいない』
2018年|阿部真紀 著|高文研 刊

物体ではなく概念であるため捉えづらい「権利」や「人権」というものについて、温かく分かりやすい文章で教えてくれます。

書籍のタイトルからも感じられますが、著者の眼差しの温かさが伝わってきます。

人権なくして性の健康の実現はありません。性の健康の推進に関わるみなさまにぜひご一読いただきたい1冊です。

税込定価:1,320円(2023年7月現在)

『セックス・セラピー入門 性機能不全のカウンセリングから治療まで』
2018年|日本性科学会 編|金原出版 刊

主に性機能不全(性機能障害)の治療を行う専門家(セックス・セラピスト)や、性に関する不安や悩みの相談に対応する専門家(セックス・カウンセラー)の養成や資格認定を行っている日本性科学会編著の本書。

セックスセラピーやセックスカウンセリングという専門性の高い活動を行う専門家向け教科書ですが、性の健康と権利の国際的な推進の流れや性反応の4段階なども解説されています。

専門的な難しめの書籍にもチャレンジしたい方はぜひお手に取ってください。

税込定価:4,950円(2023年7月現在)

『なぜ人と組織は変われないのか――ハーバード流 自己変革の理論と実践』
2013年|ロバート・キーガン、リサ・ラスコウ・レイヒー 著, 池村千秋 訳|英治出版 刊

組織論や学習に関する書籍である一方、人間の考え方や態度が変化するために何が必要なのかについての豊富な示唆を与えてくれます。

性の健康イニシアチブが取り組む「アティチュード(態度)」に関する事柄を考える際に参考にしておきたい1冊です。

税込定価:2,750円(2023年7月現在)

『国際セクシュアリティ教育ガイダンス【改訂版】 科学的根拠に基づいたアプローチ』
2020年|UNESCO 編, 浅井春夫、艮香織、田代美江子、福田和子、渡辺大輔 訳|明石書店 刊

「包括的セクシュアリティ教育」や「性教育の包括的アプローチ」といった言葉を、近年見かけることが増えた方もいらっしゃるかもしれません。身体の健康の話だけではなく、人権とジェンダー平等を基盤として、人間関係や個人の尊厳にも配慮した性教育のことを指します。

そのような性教育を実施するための手引きとなるのが本書です。包括的セクシュアリティ教育に取り組もうという方にはぜひ手に取っていただきたい1冊です。

税込定価:2,860円(2023年7月現在)

『「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」活用ガイド 包括的性教育を教育・福祉・医療・保健の現場で実践するために』
2023年|浅井春夫、谷村久美子、村末勇介、渡邉安衣子 編著|明石書店 刊

包括的セクシュアリティ教育を実施する際の手引書ともいうべき文書である『国際セクシュアリティ教育ガイダンス』の読み解き方や、各キーコンセプトに関する解説、包括的セクシュアリティ教育を実際に実施する場合の体制づくりについてなどがまとめられています。

『国際セクシュアリティ教育ガイダンス』は購入したものの、使いこなせない...という悩みに答えてくれる1冊です。

税込定価:2,860円(2023年9月現在)