
ビジョン(実現したい世界像)
自分の生まれついた在り方が生きづらさの理由になるのではなく、誰もが自分は自分に生まれてよかったと思える世界
自分は自分に生まれて良かったという在り方(や環境)に生まれつく人と、そう思えない在り方(や環境)に生まれつく人がいます。人は生まれてくる在り方(や環境)を選ぶことはできず、生まれながらにフェアではないという現実があります。
生まれついた在り方(や環境)がどのようなものであれ、
・その在り方を他人から否定されることなく生きていけること
・望んだ時に望むような人生を生きられる可能性が拓けていること

このふたつはどんな人の一生においても、どんな社会においても、必要なことであり、「誰もが自分は自分に生まれてよかったと思える世界」 を実現する上で必ず必要になるものでもあるはずです。
そしてこのふたつを現実の社会に根付かせ、「誰もが自分は自分に生まれてよかったと思える世界」 を実現するためのキーワードになると私たちが考えているのが「性の健康」です。

ミッション(ビジョン実現のために果たす使命)
どこに行っても性の健康を享受できるように社会環境をアップデートする
「性の健康」は、「性的な面における良好さ(いい感じ)」を意味する言葉ですが、何が良好なのかは人によって少しずつ違います。
まず、自分にとっての幸福が何なのかを理解すること(=自分のことを分かること)がとても重要です。
そのうえで、
・それに従って自分がどうしたいか、どう生きたいかを決めること
・自分が決めた「どうしたい・どう生きたい」を周囲から否定されないこと
(=他人の「どうしたい・どう生きたい」を否定しないこと)
・自分も、他人の「どうしたい」を尊重すること
が「性の健康」の根付いた社会を作ります。
「性の健康」が根付いた社会は、「在り方を他人から否定されることなく生きていける社会」であり、「望んだ時に望むような人生を生きられる可能性が拓けている社会」でもあり、「自分は自分に生まれて良かった」と思える社会のはずです。

そのような社会を作るのは、
・自分にとっての幸福が何なのかを理解して(=自分のことを分かって)
・自分がどうしたいか、どう生きたいかを自分で決めて
・その「どうしたい・どう生きたい」が周囲から否定されることがなく
・自分も他人の 「どうしたい・どう生きたい」を尊重する
という、主体性と寛容さなのだと思います。
もちろん、自分が自分に生まれて良かったと思うかどうかを左右するのは「性」的な事柄だけではなく、「貧富の差」「障がいの有無」など様々な要因があります。しかしながら、自分を理解する・自分で決める・決めたことが否定されない・周囲のことも尊重するという態度は、生きづらさを克服して誰もが「自分は自分に生まれて良かった」 という人生を送るうえで共通して必要になるものなのではないかと思います。

性の健康がそこまでのことを教えてくれるのは、「性」が誰にとっても自分事で、自分の「性」の在り方から離れて生きられる人がいないからです。一番身近な自分事である「性」の話題。だからこそ、誰も取り残すことなく、誰にでも懐深く豊かな人生のヒントを。「性の健康」という概念を介して、本会「性の健康イニシアチブ」は、そのような投げかけをしていきたいと思います。
本会は、各種事業を、このようなビジョンとミッションを実現するための具体的な手段として位置づけて取り組んでいます。